Start-uppers Inteview Vol.4: 「スタートアップから挑戦し、日本の未来を切り拓く」 ~ 大志を抱き、“世界に冠たる日本のものづくり”を守るキャリアの決断 ~

Start-uppers Inteview Vol.4: 「スタートアップから挑戦し、日本の未来を切り拓く」 ~ 大志を抱き、“世界に冠たる日本のものづくり”を守るキャリアの決断 ~

はじめに:“Start-uppers Interview”とは?

“Start-uppers Interview”は、「スタートアップに興味はあるけれど、働き方やスタンスが自分に合っているのか不安だ」という方に、スタートアップで働く魅力や、より具体的なイメージをお届けする連載企画です。

今回は、トヨタ自動車で長年キャリアを築いたのち、現在は株式会社ゼロボードのCSO 兼 営業本部本部長として活躍する小野泰司さんにお話を伺いました。40歳を前に大企業を離れ、スタートアップの世界に飛び込むという、一見大胆に思える選択の裏側に迫ると、そこには新卒から変わらぬ小野さんの“大志”が見えてきました。スタートアップから自分が思い描く日本の未来の実現に挑む、熱い人生の轍(わだち)を伺っています。キャリアのヒント満載のインタビューを是非お楽しみください。

<株式会社ゼロボード 会社概要>
ゼロボードは、GHG(温室効果ガス)排出量算定や、ESGデータ収集・管理・分析プラットフォームのリーディングカンパニーとして、信頼性・操作性・ネットワーク効果を兼ね備えた、GHG排出量算定・可視化ソリューション「Zeroboard」や「Zeroboard ESG」等を開発・提供しています。最新のルールに基づく機能実装、エキスパートによるコンサルティング、パートナー企業との協働によるGHG削減策の検討からアクションまで伴走し、企業・自治体の脱炭素経営・ESG経営・企業価値向上を包括的に支援しています。

<登場人物>
インタビュイー:小野 泰司(おの・たいじ)氏
株式会社ゼロボード CSO(最高戦略責任者)兼 営業本部 本部長
大学卒業後、トヨタ自動車株式会社入社。 新型車企画・モビリティサービス企画等幅広く経験。その後労働組合専従。副執行委員長としてデジタルとカーボンニュートラルの2本柱での全社方針立案を推進。その後トップサポート渉外チームに着任。経産省との連携や自工会の活動等の社外折衝と共に、全社でのBEV計画立案等にも幅広く携わる。2022年7月よりゼロボードに参画。営業・事業開発・海外展開・政府渉外等を幅広く所管し、GHGからESGへの業務拡張、CE・SCデータ連系等もリード

インタビュアー:若林正晃(ジャフコグループ株式会社)

プロローグ:多数の機会溢れる“トヨタ自動車”キャリア

若林:
本日はよろしくお願いします!まずは、小野さんのご経歴から伺いたいのですが、よろしいでしょうか?

小野さん:
はい、勿論です。私は2005年にトヨタ自動車(以下、トヨタ)に入社し、約17年間働いていました。最初は営業・営業企画部門の配属で、商品・販促・需給政策等を担当する中で商売の基礎を様々に学ばせてもらい、2014年に労働組合専従に異動となりました。労働組合では、副執行委員長として経営陣に向き合い、「日本の雇用、そしてモノづくりを守るために」という想いで様々な交渉を行いました。その後、当時の豊田章男社長(現会長)直下のトップサポート渉外チーム配属となり、事業戦略・社外折衝に関する経営トップの意思決定を目の当たりにしたり、政府・業界団体との交渉をしたりと、様々な経験をさせてもらいました。そこから、2022年7月にゼロボードに入社した、という経緯になります。

若林:
ありがとうございます!ご経歴を伺うだけでも、非常に刺激的なご経験が多かったのではないか、と想像します。そもそも、1社目にトヨタ自動車を選ばれたのは、どういった理由でしょうか?

小野さん:
いくつかありますが、1つには非常に青臭い話ですが、Japan as No.1を取り戻したい、その中でグローバルで地域に根差し、日の丸を背負い世界と戦っているトヨタ自動車に対し、漠然とかっこいいなと思ったことがあります。また、何か自分の中で定量的な基準を持ちたいと思い、グローバル企業の中で、雇用と納税というクライテリアをおくと、トヨタは圧倒的でした。

就職活動ではご多分に漏れず、商社やコンサルティング企業もみており、ありがたいことに内定もいただけましたが、最後迷った時に、メーカーは地域に根差し逃げられない、その国・地域のためにとことんやる姿勢がかっこいいと思い、入社を決めました。

若林:
なるほど、「日本のために」というのが小野さんにとって重要なポイントだったんですね。

小野さん:
はい。「日本で生まれ、育ったからには日本の役に立ちたい」という気持ちは当初から大きかったです。また、大企業は「大きな雇用を生んでいる」意味でも、重要な存在だと思っています。トヨタには “産業報国”、という創業者の方の想いを社是に昇華させた言葉があるのですが、この精神にも非常に共感しておりました。

若林:
なるほど、トヨタ自動車という会社自体が、経済・社会への貢献を非常に重視されているんですね。実際に入社されてみて、印象はいかがでしたか?

小野さん:
非常に良い経験でした。まずは何より“多様な、難しい経験”の機会を数多く頂くことができました。グローバルトップ企業で、営業・企画から、労働組合での専従、更にはトップサポートチームに至るまで、なかなか得られない経験だったと思います。

また、現場から経営に至るまで、巨大な組織が動くダイナミズムを実際に体感できたのは大きかったなと。経営層との交渉から、現場の意見を拾うことまで、色々な場面で大企業を感じたことは、製造業・大企業のお客様が多いゼロボードの仕事でも活かされています。

若林:
確かに、“トヨタ自動車ならでは”のご経験ですね。特に、労働組合やトップサポートチームでの、経営陣の皆さまとのやり取りは貴重だったのではないかと思います。

小野さん:
はい。日本を背負って世界で戦う企業の中枢を近くで感じることができましたし、“現場”との距離感も肌感覚を以て学べました。人生の中で、この経験をしているのは、非常に大きいと思います。

また、私が感じるに、“産業報国”や“日本のものづくりを支える”という価値観を、社員の方一人ひとりが非常に大事にしていたとも思います。同じ想いを持っている人と共に時間を過ごせたことも、私にとっては良かったと思います。

大企業で感じたわずかな“違和感”、40歳を目前に選んだのはスタートアップ

若林:
お話を伺えば伺うほど、大企業キャリアの中でも貴重な経験を数多くなされてきた印象を持ちました。「トヨタ自動車にそのまま残る」選択肢もあったと思うのですが、なぜ転職しようと考えたのでしょうか?

小野さん:
おっしゃる通り、いずれも得がたい経験でしたので、その点は本当に恵まれたと思っています。しかし、ふとした時に「大企業の中でできることの限界」を感じ始めまして。

大企業には整備された仕組みや強固なブランド力があります。一方、そこで働いていると“巨大な組織の一部”としての自分に安堵する反面、自分が“意思決定”にまで踏み込む範囲は限られていると思いました。そう感じた時、「一度きりの人生、もっと自分なりに日本のものづくり競争力強化に貢献できないか」と、考えるようになったんです。

スタートアップという選択肢は、その中で浮かんできました。経営層の近くで仕事をしていたこともあり、「自分が組織を動かし、世の中に大きなインパクトを残し、経済に貢献できないか」と考えた結果、スタートアップでチャレンジすることに決めました。

若林:
当初から大事にされてきた「日本ものづくり競争力への貢献」を実現する新たな挑戦として、スタートアップでのキャリアを選ばれたということですね。飛び込むと決意する際、ためらいはありませんでしたか?

小野さん:
もちろん悩みました。その当時、まだ子どもが小さかったこともあり、妻からは「大企業での安定を捨てる」意味で心配されたのは事実ですし、自分としても怖くなかったかと言えば嘘になります。周囲の反対も多かったですね…。

一方で、周囲の話を聞く中で、必ずしも「スタートアップだから不安」というわけではないとわかりまして。家庭を持ちながら、挑戦している方も多くいますし、裁量が大きければ柔軟に働ける場合もある。もちろん個人の工夫次第でもありますが、家族にそのような点を伝えながら、相談しました。

今後を見据えた時に“今動かなければ、恵まれた大企業から動けなくなりそう。一生後悔するかも”と感じていたことも大きかったです。トヨタで体得した “産業報国”という精神を本当に発揮したいならば、脱炭素がものづくり産業における新たな競争軸になっていく今、自分に果たせる役割があるのではと考えましたし、“日本や世界のものづくりを支え、雇用を支える”ために、という根本に立ち返ると自分の選択に納得できました。

最後は、子どもに“挑戦する背中”を見せる意義もあると思い、妻にも背中を押してもらう形で転職を決めました。転職後も変わらず忙しくしていますが(笑)、支えてくれる妻には本当に感謝しています。挑戦させてもらっている分、子どもには仕事を面白がって、チャレンジし続ける姿を見せ続けたいと思っています。

実はそれほど変わらない…?大企業vsスタートアップで見える共通点と差分

若林:
悩まれながらの決断だったのですね。ゼロボードに参画された2022年から、家庭を大事にされながらも目まぐるしく働いていると思いますが、入ってみた印象はいかがですか?

小野さん:
大企業との違いや、“スタートアップならでは”といった経験は多数ありますが、総じて言うと「想定の範囲内」でした。大企業もスタートアップも「会社」であることに変わりないですから。何かが起案され、然るべき場所で意思決定されていく。課題を設定し解決していく、問題解決という観点で同じです。基本的な仕事の仕方は変わりませんので、その意味ではギャップが少なかったです。

勿論、大企業は意思決定レイヤーが何重もありますし、実行に移すまでの調査・検討がスタートアップよりも緻密だと思います。逆にスタートアップは意思決定のスピードがすさまじいです。そうした違いはありますが、とはいえ、驚くほどの差ではないですね。入る時、期待値を高めに設定していなかったのもあるかもしれません。

若林:
確かに、大枠の仕事の進め方は同じかもしれませんね。「最初の期待値を高く設定しない」ことも、大事なことだと感じたのですが、何か秘訣はありますか?

小野さん:
秘訣というほどでもないですが、把握可能な公開情報から冷静にイメージをしてみるというのは有効かもしれません。例えばゼロボードの経営陣は、私と同じく大企業出身者が多く、同世代の人が多かったので、おそらくこんな感じだろうという想像もしやすかったです。実際、想像した通りでしたし、その意味で冷静に期待値をコントロールできていたと思います。

若林:
確かに、仕事の進め方や、コミュニケーションスタイルも近い方と仕事ができれば、ギャップは大きくないですよね。とはいえ、何か「大企業とは違うな」を感じたことはありましたか?

小野さん:
想像以上に「会社の型がない」ところですかね。大企業は仕組みやプロセスが整備されていますが、スタートアップは“何もない”状態であり、仕組みを作るところから始まる場合も多いですね。でも、それがスタートアップの面白さだとも思います。

むしろ、大企業出身者は、大企業の仕組みを知った上でスタートアップにジョインしているので、知見を活かすこともできますし。私も、業務や意思決定フローの整備や、大企業・行政・海外機関との交渉術といった面で、トヨタでの経験が大いに役立っています。

スタートアップで大事なスタンス①:「失敗を怖がらず、糧にする」

若林:
ありがとうございます。ここからは、スタートアップで働く上で大事な考え方を伺っていきたいのですが、小野さんが普段から意識していることはありますか?

小野さん:
1つは「失敗を怖がらない」ことですね。スタートアップで働いていると、毎日新しい課題が出てきて、その都度試行錯誤が必要です。その道中では、沢山失敗しますし、仮に成功していた場合も「本当にこれでいいのか」と考え続け、軌道修正することが必要です。

大企業だと一度決めた計画を変えるのは一苦労ですが、スタートアップでは「合わないなら即変える」ができますし、しなければならない。最初は大変に感じるかもしれませんが、慣れると“やってみてダメなら、すぐに直す”ことの大切さや、物事が進化していく楽しさを感じられます。巷に言う「問題解決」を高速で回しているということですが「仮説を立て、提案し、フィードバックを得て修正する」という繰り返しを“面倒”ではなく、“面白い”と思える人は、スタートアップに向いていると思います。

スタートアップは“失敗から学び、前に進む”のが当たり前だと思いますので、個人としても“失敗上等!”くらいの気概で臨むことが大事だと思いますね。

若林:
失敗を学びに変え、柔軟に前に進めるということですね。スタートアップと大企業の大きな違いかもしれません。

スタートアップで大事なスタンス②:「大企業の経験は、フル活用すべし」

若林:
他に大事だと感じていらっしゃることはありますか?

小野さん:
先ほども話しましたが「大企業と、スタートアップはさほど変わらない」と思って取り組むことも大事だと思います。

勿論、スタートアップに入って新たに意識すべき点は色々とあります。“大企業病”や“アンラーニング”といった言葉が世の中にあるように、大企業にいたからこそ、自らを変える必要性も出てくるでしょう。一方、大企業で長く務めたのならば、その経験を活かさない手はないです。

私は営業・マーケティング・事業開発・政府渉外・海外展開と幅広く管掌させてもらっていますが、いずれもトヨタ時代に、経営の近くで仕事をし、視座を高められた経験が活きています。

若林:
確かにそうですね。小野さんのゼロボードでのご活躍ぶりは、トヨタ自動車というトップ企業で絶えず挑戦し続け、得られたご経験を自らの血肉として蓄えてきたからこそ、できることだと思います。

小野さん:
スタートアップの世界にも、大企業出身者は今ではそう珍しくないと思います。ただ、大企業で経営の中枢を経験した人材は相当に稀有だと思います。自分はたまたま前職でこの経験ができ、この状態でスタートアップの世界にきたのはよかったと思っています。“トップ層が何を考え、何を重視するのか”を間近で見る機会に恵まれたのは、スタートアップの経営に携わる上でも、大企業をお客様として仕事をする意味でも有効です。

ゼロボードが取り組む脱炭素といったテーマ自体も、多くの企業にとって重要な経営イシューですから、その点でも経験が活きていると感じます。大企業に勤めていた若手の方だけでなく、大企業の経営の中枢を担っている方々がスタートップの世界に挑戦するパスが開かれたなら、日本のスタートアップエコシステムは一気に変わると思います。

あと、大企業で学んだ“現場の重要性”や“検討の緻密さ“も、スタートアップで活かすべきだと思います。社内外の現場を見つめ、課題を一つ一つ丁寧に解決していくことが事業・組織成長においても重要ですし、スピード感が求められるスタートアップであっても、ファクトに基づき、ファクトと推論を識別し意思決定することは成功確度を高める重要な姿勢です。「自分の経験がどこかで活かせないか?」と考え続けることが、スタートアップで活躍する秘訣ではないかと思います。

スタートアップで求められるスタンス③「“自分”が世の中を変えていくという気概」

若林:
ありがとうございます。“スタートアップ人材ならでは” と “大企業出身者ならでは”のそれぞれの視点で大事な考え方を伺えました。

小野さん:
今お話した2点は、私も日々意識しています。日々意識している、という意味で、もう1つ大事なのは「自分が世の中を変える」という強い想いかもしれません。私としては、これが1番大事だと思います。

スタートアップを取り巻く環境はめまぐるしく変化しますので、遅れを取るとすぐに置いていかれます。柔軟に方向転換し、決断を速め、物事を前に進めていく中で迷う暇はありません。トヨタ時代ならば、最低でも数日〜数週間かけて検討していたことが、スタートアップでは“今決める必要が出てくる。そしてその責任を自分が負う。ある意味非常に本質的で言い訳がきかないですが、この状況下で、物事を進める1番の原動力は「自分がやらなきゃ、誰がやるんだ。自分がこの世の中を変えるんだ」という気概だと思います。

自ら世の中を変える意志と覚悟があれば、意思決定の思い切りも、追い求めるスピードも段違いになりますし、誰かやらないなら自分が動くのが当たり前になります。必要ならば誰かの力を借りることも厭わないでしょう。大事なことは自分の中に大きな熱量を以て取り組むことです。

若林:
私が今小野さんから感じている気迫の裏側にあるのも、まさにその気概なのでしょうね。ひしひしと感じています。一方、気概を持つのは難しく、それ自体覚悟がいることだとも思うのですが、どうすればそうした面持ちになれるのでしょうか?

小野さん:
私の場合は、“日本国に貢献したい”という想いでずっと生きてきたのが大きいです。「自分がやらなきゃ、日本の製造業が危ない!」くらいの気持ちで取り組んでいますので(笑)。そうした当事者意識を持ち、日本全体の競争力を高めていこう、という人がもっと増えてほしいと思います。

ただ、どこに想いをのせるかは人それぞれですので、自分が大切にしたいもの、なんとかしたいもの、心の中にあるプリミティブな感情に素直になるのはよいかもしれません。事の大小にあまり意味はなく、何を・どうしたいのか?や、譲れない想いは何か?等が重要だと思います。

若林:
一見難しそうに思える気概や覚悟を持つヒントが実は身近にあるんだ、というのは新しい発見でした。私も、これまでの人生を振り返る中で、自分にとっての“大志”は何か、今一度考えたいと思います。

最後に:最後に―自分の人生を懸ける大きなチャレンジこそ、スタートアップで挑め

若林:
ここまで、沢山のエピソードを伺い、スタートアップに興味がありながらも悩んでいる方にとって沢山のヒントを頂けたと思います。最後に、これからスタートアップへ挑戦しようと思っている方へのメッセージをお願いします。

小野さん:
最後に申し上げたいのは「人生、一度切りだ」ということです。折角の人生なのですから、納得しない生き方はもったいないですし、楽しまなければ損です。

但し、生きていく上で仕事をしていく必要はあります。それなら「自分が本当に納得して働く」べきですし、折角ならば「自分が大切にしたい何かに貢献でき、それが多くの人の幸せを生み出せる」方が有意義なのではないか、と私は思います。そのフィールドが大企業にある場合ももちろんありますし、大企業よりスタートアップが優れているというつもりもないです。それはcase by caseであり、それを判断できるのは自分自身だと思います。

スタートアップは“何もない自由”があり、自分がやろうと思えば納得のいく仕事ができると思いますし、自分が価値を創り出せる可能性は大きいです。ただし、自分が動かないと何も起きません。誰かがなんとかしてくれない、全員が全力でアウトプットを追求しないと大企業ほど組織体力もないので、会社が存続できないかもしれない。この事実を踏まえてでも、スタートアップで働くという選択肢は、人生を懸ける価値があるし、自分の能力を発揮し幸せに働ける選択肢だと私は思います。

日本の産業構造、そして経済を俯瞰すると、スタートアップがもっと台頭してこないと世界では勝ち残れない、そのような想いもあります。だからこそ、優秀な人にどんどんスタートアップに来てほしい。大企業出身者であれば、活躍できる場は沢山あると思います。是非スタートアップの未来を、共に切り拓く仲間がどんどん増えてほしいです。

若林:
最後まで、熱いメッセージを頂き、本当にありがとうございます。より多くの人の心に火をつけ、スタートアップ業界が盛り上がるように、私も一層頑張っていきたいと思います。本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました!

小野さん:
こちらこそ、ありがとうございました!

今回のインタビューで1番に感じたのは「大企業で働く」というキャリアは、社会課題の解決に大きく貢献するためにも、仕事とプライベートを両立する意味でも、素晴らしい選択であるということでした。小野さんも悩まれたように、大企業からスタートアップへ飛び込むという決断は、多くの人にとって非常に大きいな人生の岐路となることは間違いないでしょう。

一方で、スタートアップが「大志を抱き、自分自身の力で社会に貢献していく」という意味において、非常に魅了的であることも再確認できました。GHG排出量の削減、そして脱炭素社会の実現といった現代のホットトピックをテーマとするゼロボードは、まさにその姿勢を体現した会社の1つだと思います。

小野さんのように、大企業での経験を活かし、スタートアップで活躍される方は今後ますます増えていくと予想されます。その道を選ぶことは確かに簡単ではありません。しかし、“自分が納得できる、自分の人生、自分のキャリア”を築いていきたいという想いのある方にとっては、スタートアップは最高の挑戦の場になるかもしれません。

日本を代表する大企業の一員であった小野さんだからこそ気づいた“日本のものづくり”への危機感と、大義を胸に進むスタートアップでの日々。そのリアルな声は、私たちに「勇気をもって一歩踏み出してみよう」というメッセージを強く投げかけています。

本記事が皆さんの迷いを少しでも減らし、新たな挑戦のヒントになれば幸いです。次回もどうぞお楽しみに。

ゼロボード 会社HP:https://www.zeroboard.jp

  • 仲間と学び、未来を育む

    —キャリアの学校
    Career Academy

    生き方、働き方が多様化している現代は、多くのキャリアパスの中から、それぞれに最適なものを選び進んでいく時代です。信頼できるメンターから知識を得て、切磋琢磨できる仲間たちと一緒に学び、じっくりとこれからのキャリアについて考える。キャリアアカデミーは、キャリアを育む場を提供します。

    詳しくみる

キャリアは「育つ」時代から、「育てる」
時代へ
あなたのキャリアをともに育む、
Career Academy

閉じる